ドラッカーから学ぶ会社を変える組織作り

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組織作りの第一人者

組織のリーダー達は日々、組織作りを意識しています。自社にとって最適な組織作りを行うために企業理念を作ったり、部署制にしたりなど様々なことが行われています。そして、組織形成、マネジメント、コーチングといった組織作りの第一人者といえばピーター・ドラッカーです。
今回はドラッカーが提唱している組織の基礎となる形態について説明していきたいと思います。

組織作りにおいて大切な6つのこと

ドラッカーは組織構造には基本的な6つの形態があると指摘しています。今回はその組織の特徴、メリット、デメリットを書きます。

職能別組織


職能別組織とは古くから存在する組織形態です。この組織形態は仕事を技能及び段階別に分類し、それを組織化したものです。人事部、営業部、経理部など技能別に分けられた企業が例です。
職能別組織は単一の製品を生産し工程を複雑でない単純な形態の企業では大変効果的な企業です。
また、職能別組織には自らが組織のどのポジションにいるかが一目で理解できるという明快さがあります。また、高い安定性があるのも特徴の一つです。
しかし、組織全体の目標が見えにくく、そのため組織全体の目標と個人の目標が関連付けにくくなるというデメリットもあります。

チーム型組織


チーム型組織とはそれぞれ異なる技能を持った人たちが集まり1つの仕事を遂行する組織形態を指します。映画の製作チームなどは典型的チーム型組織といえるでしょう。
チーム型組織では明確に規定された目標が欠かせません。目的が明確なほどチームを構成するメンバーが自分が貢献すべき内容を把握でき、成果が上がります。デメリットとしては安定性に乏しく、意思疎通に費やす時間が長くなる傾向になります。また、人数が多くなるとたちまち機能不全と陥りやすいという欠点も見られます。

分権組織


分権組織は分権化した事業体から編成される組織のことです。職能別組織は規模が大きくなり過ぎると、どうしても機能不全を起こしてしまいがちです。この問題を解消するのが分権組織です。
事業部制や社内企業制も分権組織の一形態で、分権組織は事業体が自律的に運営されるので、組織の目標と個人の目標が関連付けしやすくなります。コミュニケーションや意思決定も円滑に進みます。
留意点としては分権化によりトップマネジメントの弱体化の懸念があります。

類似分権組織


巨大企業が事業を個別に扱うことができず、分権組織の形態になることが難しい時になる組織形態が類似分権組織です。
類似分権組織は組織の機能をあたかもそれぞれが自立した事業体であるかのように分割します。事業体同士が社内で決められたレートで擬似的に取引を行うことで損益に関する責任も明確にします。
類似分権組織は規模の拡大で職能別組織が陥りやすい機能不全を防げるのが最大のメリットです。しかし、この組織は明快さ、コミュニケーション、意思決定などにおいて分権組織に比べて難しくなります。
このようなことからドラッカーは類似分権組織は最後の手段と考えるべきだと指摘しています。

システム型組織


システム型組織の特徴とは職能別組織、チーム型組織、分権組織、類似分権組織など、あらゆる組織形態に課題に応じて取り込むところにあります。
ドラッカーはNASAにおいて採用された組織形態がシステム型組織の始まりと指摘しています。
システム型組織は柔軟性に富み新しいアイデアを受け入れる素地が大きい点が特徴です。多国籍企業のように大きな変化や多様な価値観を統合することが不可欠な場合ではシステム型組織が必要とされています。
あた、大学や政府機関などもこのシステム型組織の形態を取っていると採っています。
ただし、組織設計仕様の観点から見ると、欠点だらけに映ります。明快さ、安定さを欠きますし、どこで意思決定が下されているのかわかりません。このように欠点だらけのシステム型組織を運用していくには明確な組織の目標が必要になります。それこそ宇宙飛行機を月まで飛ばすような目標です。また、メンバー間のコミュニケーションの他、個々の自己管理や高い責任感もシステム型組織を運用する上では大切になります。

責任型組織


ドラッカーは知識社会において組織が効果的に機能するためには責任型組織の形態をとるべきだと指摘しています。
責任型組織では高度な専門知識や専門技術を身につけたメンバーが集まります。そして個々のメンバーは高い自己責任のもと自らの目的を果たすために努めます。そして組織のリーダーはこれらのメンバーを統率し、メンバーの高度な知識や技術をいかんなく発揮させます。知識社会がどんどん進展している中でウドな専門知識を持つスペシャリストやテクノロジニストが協力して成果をあげるようになります。その際に責任型組織は不可欠な組織形態といえるでしょう。

最後に


今、現在自分の組織の形態は上記の6つのどれに当てはまり、改良の余地はあるのかどうか考えてみるというのもいいかもしれません。また、組織は企業規模や事業の幅によって変化するべきだと考えています。近年においては、人口減少や労働者不足が言われている一方で「働き方改革」や「長時間労働」などが言われています。
しかし、組織編成や組織の見直しなどによって、会社の業績を上げている会社もあります。様々な企業の取り組みを参考にするのも良いのかもしれません。

また、組織構成と関連した下記の記事も参照してみて下さい。
↪︎もはや組織風土?そのミーティング意味あります?
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サックルマガジン編集部

デジタルクリエイティブの最新情報を発信する情報マガジン「サックルMAGAZINE」の編集部です。運営会社サックルは「ニーズがあるクリエイター集団でい続ける」を掲げ、創業13年目を迎えました。デジタル領域のプロとして、メディアを通じて多くのビジネスマンに有益な情報を発信しています。

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